2016年3月3日木曜日

WESTRIDE2016S/S "THE EAGLE SOARS ALONE"

今日は新作の入荷に合わせ、WEST RIDEの今シーズンのテーマをまずはご紹介させて頂きます。
少し長い文章とはなりますが、是非一読いただく事で、より一層商品の世界観を感じて頂けると思います。


ここ数シーズンWEST RIDEでは様々なテーマをもとに商品製作・展開を行ってきました。
WEST RIDEの今季のテーマ、「THE EAGLE SOARS ALONE」
「鷲は群れることなく大空を高く舞う」。


誇り高き鷲の様相になぞらえたスローガンを掲げ、H-D社がAMF傘下からバイバックを成し遂げた1981年2月27日。
H-D社がAMFに吸収合併されたのは、ベトナム戦争激化により世界情勢と経済が大きな混乱を迎えていた1969年。同年はアポロ11号による人類初の月面着陸で湧き立った年であった。この際に着陸を行った船は「EAGLE」と名付けられており、着陸時にアポロ計画の拠点であるヒューストンへ送られたアームストロング船長による「THE EAGLE HAS LANDED(鷲は舞い降りた)」という一節はあまりにも有名である。

一方で、1903年創業のH-D社がEAGLEのデザインを取り入れ始めたのは1933年と言われている。同社のアイコンである「BAR & SHIELD」ロゴが製作された1910年。遅れること23年、初のグラフィックデザインとしてRシリーズに採用されたのがEAGLEだったのである。それ以降、H-D社はEAGLEデザインを積極的に多用し、現代にまで受け継がれる「HARLEY-DAVIDSON=EAGLE」というブランディングを推し進めてきた。


「何故、鷲なのか?」。アメリカ合衆国の国章に描かれているように、白頭鷲がアメリカの国鳥だからに他ならない。アポロ計画だけでなく、H-D社も然り。自らをEAGLEのイメージと重ね合せることで、「アメリカの象徴である」と主張したのだ。





一般的には「不遇の時代」と評されることの多い「AMF傘下時代」のH-D社であるが、同社の歴史を辿ると、現代へと繋がる大きなターニングポイントを迎えた時期であることが分かる。H-D社の創業メンバーのひとり、ウィリアム A.ダビッドソンの孫にあたる人物「WILLIAM G. DAVIDSON」の存在である。
1963年、H-D社が車両デザイン部門の設立と同時に入社。1971年のFXスーパーグライド、1977年のFXS ローライダー、1977年のXLCRなどの独創的なモデルを手がけ、以降“ウィリーG”の呼び名で世界中からリスペクトされる男だ。その彼の偉業と言われるのが、前述のバイバックである。

1969年から1981年まで親会社だったAMF(アメリカン・マシン・ファンダリー社)から再び独立するため、自身を含む13人の重役が約7500万ドル(当時のレートで約187億5千万)という莫大な資金を集めたとされる。自身が愛するモーターサイクル・カンパニーを再び自分たちの手に戻すために始まったバイバックのキャンペーン。彼らの情熱を表すかのごとく高く掲げられたのが、「THE EAGLE SOARS ALONE」というスローガンだったのだ。

「WESTRIDE 2016 SPRING/SUMMER COLLECTION」では、大空を舞う鷲の「気高さ」とバイバックを成し遂げた男たちの「情熱」とをアパレルクロージングを通して表現。現在のシーンに安易に迎合することなく、モーターサイクル・アパレルブランドの先駆けとして独自の世界観と物作りを提案します。WESTRIDEは群れることなく大空を高く舞う「気高い」存在でありたい。そんな「情熱」を込めたNEWコレクションにご期待下さい。


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